永島慎二・劇場第1回
死人作り-しにんづくり-
「フーテン」の最初で『長暇貧治』こと永島先生が『クマさん』に前借を頼んでいるシーンで語られる、これから描くであろう劇画のストーリーが、たぶんこの作品のことだろうと思います。
描けないいい訳に、永島先生の部屋に居候している住人のことが引き合いに出されますが、アシスタントも其の中に居たのでしょうから、けっこう無理があるいい訳になっていますが、フーテンのこのあたりの展開は、後の「若者たち」に引き継がれていくのでしょう。
なにしろこの作品、かなりの勢いで描いたらしく、巻末には読んで不満があったら受けて立ちます、みたいなコメントがあり、ハードボイルド路線に葛藤を感じつつ、生活のために描かざるを得ないやけっぱちの心情が、なんとなく伝わってきます。
巻末には『詩のあるページ』が付録で付いており、自ら免罪符として付け加えたのではないかと考えます。
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